令和6年度 第40回総会 2024年7月5日 in 山梨県立図書館会議室
令和6年度第40回総会が令和6年7月5日(金)午後5時より山梨県立図書館会議室にて開催されました。本年度は総会のみにも関わらず21名の会員の出席を得ました。名取事務局長の司会進行により柳田会長の挨拶を頂いた後、議事が進められ、無事終了しました。 総会に引き続き、夕暮迫る甲府駅前の居酒屋で和やかに懇親会が開催されました。 |
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総会では、令和5年度の事業報告・収支決算報告及び令和6年度の事業計画・収支予算案についての報告・提案が行われ、全ての議案が原案どおり承認されました(出席者及び議決権行使書並びに委任状により51名の承認)。議事中のその他の意見として、今回のような特例事案(事業・予算が未承認の総会前の特別講演会の実施など)が事業遂行上や止むを得ず発生する場合を想定して、会則の見直しや改定の検討、来年度の事業40周年事業に関する内容、秋に予定する工場見学への要望など、様々な意見や質問があり、活発な議論が交わされました。 これらの意見を加えて事業を進めることになりました。研究会としては、秋の工場見学、2月技術講演会など、今年度の事業を積極的に進めることになりました。 会員の皆様には引き続きご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。 |
特別講演会 2024年5月10日 in ベルクラシック甲府
令和6年度の特別講演会を、甲府商工会議所との共催でベルクラシック甲府にて開催した。 講演内容は「食品産業の持続的発展に向けて」のテーマで、消費者庁長官である新井ゆたか氏にご講演頂きました。 新井氏は、2015年には山梨県副知事を歴任したこともあり、今回、お忙しい中ではあるが、スケジュールの合間を縫って甲府まで来ていただき、食品産業を巡る状況や今後の展開など詳細に説明いただいた。 当日は、52名が参加し盛況裡のうちに開催できました。 |
(柳田藤寿会長の挨拶) |
(消費者庁長官 新井ゆたか 氏) |
国内市場規模は、人口減少や高齢化に伴い今後ますます縮小していき、日本の食品産業に大きな影響を与えることは不可避であることから新たなビジネスの創出が重要である。これは山梨県にも同様なことが言え、人口が減ってきているため、今までと同じ事をしていては100を維持できず、これを補うためには付加価値で上げるしかない。 ただ、山梨の利点としては、山梨に来てくれる人(観光客)が多いことがあり、これらの方にまた思い出してくれるようなビジネスの展開こそ食品産業の発展に向けるキーとのことであった。 また、そのほか日本は意識がまだ低いが、「地球を大切に」をもとに企業が行動することが大事であり、されには世界の食市場、特にアジアの食市場を獲得していくのが持続的な発展のためには重要であるとのことであった。 |
例年、特別講演会と同時開催していた令和6年度の総会は、7月5日に県立図書館にて開催予定であります。 研究会としては、今年度も様々な事業を予定しております。 |
(会場の様子) |
技術講演会 2024年2月6日 オンライン開催
令和5年度の技術講演会を山梨県産業技術センターと共催で実施した。当初産業技術センター会場聴講とオンライン聴講の併用による開催予定であったが、前日からの大雪の影響によりオンラインのみの開催となった。講演内容は、「ボツリヌス毒素による食中毒発生メカニズム」及び「食品異物の検査事例(同定・混入検証)」の2テーマで、両先生とも、詳細に分かりやすくご講演頂きました。当日は、48名が参加し盛況裡のうちに開催できました。 |
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山梨学院大学 健康栄養学部 管理栄養学科 准教授 宮田恵多先生からは、「ボツリヌス毒素による食中毒発生メカニズム」と題して、ボツリヌス毒素の結晶構造解析や食中毒を起こすメカニズムなどについて、先生が取り組んでいる研究や関連研究をもとにお話いただいた。 ボツリヌス毒素は、神経毒素タンパク質(BoNT)と無毒タンパク質とが結合していて、この無毒タンパク質が消化器官でのBoNTの分解を保護して、小腸からの吸収を向上させている。つまり、”無毒タンパク質が輸送容器のような働きをしている”ため、経口毒性が強いとのことであった。さらにこのことを利用した医療への応用(経口摂取が困難なタンパク製剤のキャリアー)などについても紹介頂いた。 | |
株式会社ハウス食品分析テクノサービス、マーケティング・ソリューション企画部、課長野口憲太郎先生からは、「食品異物の検査事例(同定・混入検証)」と題し、異物同定や異物混入検証の実施例などについて、異物分析に20年2万5千件以上の実績をもつ食品メーカー出身の分析機関としての視点からお話を頂きました。異物同定については、先生が取り組んだ過去の事例を、参加者と対話形式のチャットで推定する形で行われ、参加者からも様々な回答が得られました。さらに、混入時期推定試験として、独自技術のDSCによる熱分析やEPMAによる元素マッピングを用いた検証事例も紹介頂いた。 |
令和5年度通常総会&特別講演会 2023年8月9日 in かいてらす(甲府市内)
今回で第39回目となる総会ならびに特別講演会を開催しました。本年度は対面を中心として、ほぼコロナウイルス感染拡大前と同様な形式で、オンラインも含めて会員36名が参加しました。4年ぶりとなる懇親会も「かいてらす」2階のレストランで和やかに開催しました。 | |
総会では、辻会長が議長となり、昨年度の事業報告・収支決算報告および今年度の事業計画・収支予算案などについて事務局から説明があり、全ての議案が承認されました。今年度は、役員改選の年にあたり、辻会長、仲尾副会長他の退任、柳田藤寿氏の会長、長谷川正一郎氏と中川裕子氏の副会長他新役員の選任が承認された。 退任役員を代表して辻前会長の挨拶並びに柳田藤寿新会長の新たな研究会の持続的発展を誓った挨拶がありました。 |
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特別講演会では、東洋大学食環境科学部 食環境学科 教授 田部井豊氏から「ゲノム編集食品の現状と課題、そして未来」という演目で、ご講演を頂いた。我々が普段食べている作物は、品種改良されたもので自然のものそのものではなく、それら品種改良技術として、交雑育種、突然変異育種、遺伝子組換えおよびゲノム編集技術がある。それぞれの特徴やメリットデメリット、違いなど実例を交えながら丁寧に説明して頂いた。また、それら技術による農作物・食品・飼料を規制する遺伝子組換え生物関連法規についてもお話があり、適切な安全性が確保されているとのことであった。さらに、ここ最近は遺伝子組換えに関する人々の意識も、不安を感じない人の割合が増えてきているなど少しずつ変化してきているとのことでありました。 | |
講演後は久しぶりの懇親会が同会場2階レストラン「ワインクラブ」の一角においてコロナ感染拡大前のような立食形式で開催された。25名程の参加者は田部井先生への入れ替わりの質問や名刺交換、会員相互の情報交換が自由活発に行われ、時間の過ぎるのを忘れるほどでありました。 |
技術講演会 2023年3月13日 in 山梨県産業技術センター
今回の技術講演会は、山梨県産業技術センターとの共催で、現地ならびにZoomによるオンライン聴講の併用により開催しました。講演内容は、「凍結融解を用いた豆乳タンパク質の分画技術」及び「腸内フローラの健康への関連とプロバイオティクス」の2テーマで、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底した上で実施し、両先生とも、年度末の多忙な時期にも関わらず会場にお越し頂き、詳細に分かりやすくご講演頂きました。当日は、30名(会場15名、オンライン15名)が参加し、盛況裡のうちに開催できました。 | |
実践女子大学生活科学科 食生活科学科 食品加工学研究室 准教授 守田和弘先生からは、「凍結融解を用いた豆乳タンパク質の分画技術」のテーマで、優れた栄養を持つ大豆の新規用途開発に向けた検討についてお話を頂きました。先生は、大豆に含まれるタンパク質の約70%を占めるβ‐コングリシニン、グリシニンの凝固性が異なることに着目して、これを豆乳の凍結融解処理により分離して新たなテクスチャーを有する食品加工への応用に取り組まれ、デザートやソーセージなど実際の開発事例も交えて紹介して頂き、新規食品開発への期待を込めた講演であった。 | |
東京農業大学生命科学部分子微生物学科 順天堂大学プロバイオティクス共同研究講座 客員教授 野本康二先生からは、「腸内フローラの健康への関連とプロバイオティクス」のテーマで、腸内フローラの基礎からプロバイオティクスの作用メカニズム、今後の研究・開発のポイントについてお話がありました。複雑多様な微生物の生態系で構成されている腸内フローラは、健康状態では恒常性が保たれているが様々な病態で乱れを生じ、栄養や食事、特に食物繊維が大きな影響を与えていることなどを様々な研究報告とともに紹介して頂きました。また、ホルモン依存性のがん予防が期待されるエコールに関連したプロバイオティクスの研究・開発の事例なども紹介され、健康と食と微生物の関係を体系づけていただいた貴重な講演であった。 |
技術講座 2022年9月22日 in 山梨県産業技術センター
令和4年度の技術講座を、先頃落成した山梨県産業技術センターのイノベーション支援棟2階会議室で山梨県産業技術センターとの共催で開催した。 会場とオンライン(Zoom)でのハイブリット形式で、特に会場では新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底した上で実施した。会場での聴講者10名、オンライン聴講者16名の合計26名が参加し、熱い質疑が交わされた。 |
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リニア新幹線の甲府新駅の建設予定地となった山梨県産業技術センターの一部が移転建設され、先頃完成したイノベーション支援棟会議室で辻政雄会長から挨拶をいただき、今回の技術講座の目的と概要が説明された。 | |
(一財)日本食品分析センター 受託サービス部 吉原路子 氏から「遺伝子組換え食品について~新制度移行前に知っておきたいこと~」というテーマで、ご講演を頂いた。吉原氏からは、来年4月から新しい制度に切り替わる遺伝子組換え表示制度の任意表示の他、現状の遺伝子組換農産物の栽培状況や現状の表示制度などを具体的な事例や表示などを交えて詳しく説明頂き、参加者との意見交換や質疑をいただいた。 | |
丸善製薬((株) 営業本部 食品営業部 食品一課 光永俊彦 氏からは、「機能性表示食品制度とそのサポートについて」というテーマでご講演頂いた。光久氏からは、機能性表示の現状や届け出の流れなどを説明して頂いた上で、自社で開発した機能性表示対応素材である、HMPA(3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸)というポリフェノールの一種について、その機能性(血糖値や脂肪の減少)などの特徴を紹介頂いた。 講演後は機能性表示の申請等についての質疑が行われた。 |
第38回となる総会ならびに特別講演会がアイメッセ管理棟4階大会議室で開催された。総会は、第36.37回と書面での開催、特別講演会においては2年間中止としていたが、今回は3年ぶりに体温測定及び手指洗浄、マスク装着と距離を置いた席配置等新型コロナウイルスの感染拡大防止を徹底して対面で開催することができ、オンラインの併用により40名の参加を得ることができた。 総会では、昨年度の事業報告・収支決算報告および今年度の事業計画案・収支予算案などについて事務局から説明があり、全ての議事において承認された。 (アイメッセ4階大会議室の開催風景) |
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特別講演会では、株式会社いつもの立川哲夫氏から 「書籍『2025年、人は「買い物」をしなくなる』から学ぶ、消費活動の変化とEC活用ポイント」という演目で、ご講演を頂いた。食品のネットでの販売・オンライン市場は今後も伸びる市場であり、ネットでは、実店舗より高いものが売れる傾向にあるため、客に自社の商品を正しく理解してもらい、ブランド価値を高めていく戦略が大事との話があった。その他、様々な実例を交えてネット販売の活用ポイントなどをお話し頂き、講演途中及び講演後も聴講者からは活発な質疑応答があった。 (ビデオカメラを利用した立川先生の講演風景) |
今回の講演会は、今話題の世界の活動目標であるSDGsに関するご講演を(株)ノウハウバンクの三科公孝先生から「SDGs経営による売上アップセミナー」というテーマでいただきました。当講演は、今年度の特別公演にて実施予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大で残念ながら延期していたため、最優先の課題として開催しました。当日は13時45分より16時まで休憩を挟み、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底した上で実施し、またオンラインでも同時配信しました。3月という多忙時期にもかかわらず会場&オンライン合せて20名を超える方々に参加していただき、盛況裡のうちに終了できました。 挨拶をする辻会長。 |
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講演では、SDGsに取り組むメリットや必要性などを、様々な事例を挙げて詳しく説明していただいた。そして、企業の取り組みには、まず17の持続可能な開発目標からスタートして該当目標を選択し、誰のどんな問題を解決するかをはっきりとさせること、それが消費者の感動や共感を生み、顧客・サポーター・ファンを増やしていく、さらにはそれを連鎖させていくことが大事であるとのことでありました。 講演後は、活発な質疑応答が行われました。 三科先生はかつて先生の亡父君が当研究会の会員であり、監事を務めるなど積極的に会の活動に参加され、不思議な縁で繋がっておりました。 講演時の三科先生。 |
今回の技術講座は、産業技術センターとの共催により、糖をテーマにして、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底した上で実施した。なお、今回はZoomによるオンライン配信も行い、会場での聴講者18名、オンライン聴講者11名の合計29名が参加し、盛況であった。 | |
山梨大学 生命環境学部 地域食物科学科 教授 舟根和美氏から、「多機能糖質素材「環状イソマルトオリゴ糖」」のテーマで、サイクロデキストランのグルカン合成阻害作用や難溶化性物資の可溶化作用などの機能性について詳しい説明があった。グルカン合成阻害作用の機能性は、その作用から虫歯の予防に効果があり、既に商品化された実例もあるとのことで、参加者の興味を引いていた。 | |
産業技術センター 食品酒類・研磨宝飾技術部 主任研究員 尾形美貴氏からは「ジャムを例とした賞味期限の設定について」のテーマで、スモモジャムを題材として、糖度、pHおよび水分活性などの理化学的試験と官能評価試験結果から、アレニウスの式を導き、賞味期限を予測する方法について詳しい説明があった。参加者からは、その他の食品への応用方法など活発な質疑があった。 |
令和3年度の総会は、昨年度に引き続き新型コロナウイルスの感染拡大状況等から、役員で出席可能な方のみで開催し、会員の皆さまには、書面決議や委任状で参加していただきました。議題は賛成多数で承認されました。 なお、総会後の特別講演会は中止とし、予定していたテーマについては、3月の講演会に開催予定です。 |
1年ぶり以上になる技術講演会は、昨年度3月に実施予定で、新型コロナウイルス感染拡大で延期していた「食品の嗜好と購買行動の心理」および「マイクロ波前処理によるセミドライフルーツの製造技術」の2テーマで、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底した上で実施しました。今回は、年度末の多忙な時期、またコロナ禍という状況でありましたが、39名が参加し、盛況裡のうちに開催できました。 | |
東北大学大学院文学研究科 心理学研究室教授 坂井信之先生から、「食品の嗜好と購買行動の心理」のテーマで、心理学の面から人が「味わう」ということに対して、物質・環境と人の感覚との間の類似性と相違性についてお話を頂いた。例えば、味わいは主に味覚で形成されていると考えていたが、実は臭覚や視覚によって形成されるところが大きいことや、食物を取り巻く情報・記憶に影響されることが非常に大きいことなど、大変興味深い講演でありました。 |
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三重県工業研究所 食と医薬品研究課 総括研究員兼課長 藤原孝之先生からは、「マイクロ波前処理によるセミドライフルーツの製造技術」のテーマで、自身が取り組まれてきたセミドライフルーツの加工方法について、研究に至った経緯から研究内容、特許の取得および普及状況についてお話を頂いた。当該技術は、三重県内にとどまらず、青森、長野、山口県などで使用され、全国各地に普及しているとのことです。フルーツ王国山梨としては、大変興味深く参考になる講演でありました。 |
令和2年度の総会は、新型コロナウイルスの感染拡大状況等から、会員には書面決議や委任状で参加していただきました。 役員で出席可能な方のみで開催しました。 なお、例年開催している総会後の特別講演会は中止しました。 正常な形での研究会開催ができるよう願うばかりです。 |
我が国の食品製造業の環境は、消費者の安全性への一段の高まりと国の法制度整備からその対応は緊急を要している。こうした中で、今回の技術講演会は食品の安全をテーマに開催したが、年末の多忙な時期の中で会員45名が参加し、盛況のうちに終了できた。 | |
(一社)日本食品安全協会 理事長 および鈴鹿医療科学大学 副学長 長村洋一 氏からは、食の安全、および食品安全にかかわる添加物についてご講演いただいた。講演内容は食品添加物に関するものが中心であったが、著書も多い先生のご講演は非常にわかりやすく、参考になることが多かった。 |
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国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 食品安全研究領域 食品衛生ユニット ユニット長 稲津康弘 氏からは、HACCP制度化に向けた食品工場の衛生管理と、野菜類の殺菌方法のほか、近年話題になっている損傷菌についてお話を頂いた。章ごとに示される出典元資料は、いずれも大いに参考になるものと思われた。 |
今回の技術講座では、食品の機能性成分をテーマに開催した。 まず、山梨大学生命環境学部・山梨大学ワイン科学研究センター准教授 久本雅嗣先生から、ブドウおよびワインに含まれるプロアントシアニンジンやアントシアニンなどのフラボノイドの機能性や、ワインの醸造工程がポリフェノール組成に与える影響などをお話しいただいた。 |
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次に、山梨学院短期大学食物栄養科 教授 羽畑祐吾先生から、牛乳に含まれる新規生理活性ペプチドであるアペリンに関して、体脂肪の蓄積を抑えるという特徴的な生理作用や、取り組んでいる研究内容を中心にお話を頂いた。 |
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会員25名が参加した。 専門的な内容の質疑応答が活発に行われた。 |
令和元年度通常総会・特別講演会 2019年7月22日 in ホテルクラウンパレス甲府
令和元年度総会で挨拶する辻会長。 元号が変わり初の総会。議事は滞りなく行われた。 2年に1度の役員改選も、現体制の継続を基本とすることで承認された。 |
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特別講演会は、キューピー株式会社、生産本部未来技術・次世代技術担当の荻野武先生。 日立製作所で半導体等の研究の後、設計や事業企画等を歴任し、キューピーに転職した経歴の持ち主。転職の際に「人の幸せは食から」と確信したとのこと。 「食品産業におけるAI活用によるイノベーションー使う側から見た泥臭いAI活用とその真の目的ー」という非常に興味深い内容の講演をいただいた。 |
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会場は例年より多い50名を超える参加者で盛況であった。キューピーという食品業界のリーダー会社、今話題のIoTである。県内の某大手企業からは生産関係の方、多数参加。 | |
実は学術界でも統一した定義がなされていない「AI」について、基礎的な理論とこれまでの発展についてご講演いただいた。同社ではAIはイノベーションでありリスクも高いこと、業界の共通課題は業界で共有すべきと考え、「原料の安全・安心を世界へ」の志のもと、AI原料検査装置を必要とする方々に広げたいと考えているとのこと。 質疑応答にも丁寧にご対応下さった。 |
今回は、乳酸菌とキノコの活用について講演会を開催しました。会員27名が参加しました。 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の木元広実 畜産物機能ユニット長から、乳酸菌の基礎、乳酸菌の機能性、また農研機構で保有する乳酸菌を活用した食品開発事例についてご説明をいただきました。 H61株のもつ肌への機能性について、興味深いお話しをいただきました。こうした研究も地域との連携を行いながら、すでにヨーグルトやペットフード等への応用が進んでいるとのことでした。 |
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静岡大学グリーン科学技術研究所の 河岸洋和 教授から、キノコの機能性成分や、植物成長活性化作用があるフェアリー化合物についてお話しをいただきました。先生は講演スタイルから非常にパワフルな方である一方、日本農学賞他著名な学術賞を多数受賞する等研究者としても優れた業績を重ねた先生でもありました。キノコの機能性についてご自身の身体でまず試してみることを心がけているとのことで実践派研究者の一面も垣間見えました。質疑応答も活発に行われ、有意義な時間が過ごせました。(左は座長の(株)IBI専務取締役の中村氏) |
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今回の講演会の趣旨を説明しながら、研究会の活動を紹介する山梨県産業技術センターの木村英生主任研究員と会場の参加者風景。 |
今回は、食品添加物と食品素材について山梨県産業技術センターとの共催で開催し、会員は34名が参加しました。 アサマ化成株式会社の野崎一彦取締役研究部長から、食品における微生物制御について 、また制菌に効果のある保存料・殺菌料、日持ち向上剤の説明をいただきました。作用機序などの詳しい解説もありました。 本研究会における野崎氏の講義は30年ぶりとなり、質疑も活発に行われました。 |
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丸善製薬株式会社総合研究所の大戸信明主任研究員から、人体における毛細血管・リンパ管の老化について、その予防対策としてのTie2(タイツ―,細胞上の受容体型酵素)の活性化の効果について、さらにTie2を活性化させる機能性食品原料について報告いただきました。血管と老化については、最近TVなどでも取り上げられており、ホットな話題のご講演でした。 |
(株)崎陽軒の横浜工場を視察研修。 同社の創業は1908年で、横浜駅構内で営業を開始。1928年に冷めてもおいしい「シウマイ」の開発販売に至ったとのこと。その秘訣は、北海道産干しホタテの貝柱を戻し汁まで余すところなく使用すること。またデンプンの添加により、うま味を閉じ込めているそうです。 展示品や工場の案内ビデオから、原材料に相当な自信を持っていることがうかがわれた。 |
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視察した横浜工場は、1日に80万個のシウマイを生産。積み重ねた高さは、富士山5個分に匹敵するという。シウマイの賞味期限は要冷蔵で17時間だが、真空包装後加熱処理することで10日常温保存可能にしたものもあった。 シウマイの製造工程は衛生的で自動化が進み、効率的であった。弁当の製造工程は手作業の部分が多かった。工場内の撮影は叶わず。 昼食はご存知シウマイ弁当を堪能。 |
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午後、味の素(株)川崎工場を視察研修。 「味の素」の製造販売元である同社の創業は1925年。1908年に東京帝国大学の池田菊苗先生が、うま味の主成分がⅬ‐グルタミン酸ナトリウムであることを発見、同社が工業化した。 現在は食品のみならず、アミノ酸、医療事業などの幅広いグループ企業を抱える。 川崎事業所のマネージャーの佐藤信雄氏に、概要のご説明をいただいた。 |
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視察した川崎事業者は、工場以外に食品研究所、アミノ酸研究所等を抱える。従業員の1/3が研究員(約1,000名)。 また見学の玄関口として、味の素うま味体験館を新設して3年。工場内には私鉄駅が2ヵ所あり、バスで移動するほど広大。 今回は「ほんだし」の製造工程を見学した。工場内は従業員が少なく、自動化が進んでいた。工場内の撮影は出来なかったが、要所で記念撮影が可能であった。 (写真は体験館ロビーで参加者一同でパチリ) |
山梨県食品技術研究会の幹事である、山梨大学教授 柳田藤寿先生を実行委員長として開催されました。 大会は市民セミナー、シンポジウム、研究発表等があり、参加者は200名に達しました。 |
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当研究会は大会の開催を後援、並びに多くの会員が実行委員メンバーとして参画し、会員の講演や発表も10課題以上に及びました。 |
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柳田藤寿先生は大会運営の指揮を取られる傍ら、24日(2日目)のシンポジウム「美味しい甲斐、山梨の研究開発現場からの発信」では「ワインの保管条件が成分変化に及ぼす影響」について講演を行いました。 |
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シンポジウム「美味しい甲斐・山梨の研究開発現場からの発信」では、最後に当研究会の辻会長が大会運営のアドバイザーを務める傍ら山梨県食品技術研究会の活動を紹介しました。 |
平成30年度総会で挨拶する辻会長。 1年間の食品業界の趨 |
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三菱食品(株)のマーケティング本部執行役員本部長の原正弘氏から「5年後の世の中の変化と食品業界の展望」と題して特別講演をいただいた。 卸売りの立場から消費者動向や店舗の品揃えなどに貴重な示唆をいただいた。 |
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50名近い参加者が熱心に聞き入る会場風景。 今まで以上に増加する低所得者層をニューエコノミカル層と命名し、これらの階層に対する購買ニーズと対応等前向きな指摘があり、質疑応答も30分近くに及び活発な議論が交わされた。 懇親会では30名が参加し、今後の山梨の食品産業発展方策等の意見交換に花が咲いた。 |
山梨県産業技術センターとの共催で 同センターにおいて技術講演会を開催した。 54名の参加を得て活発な討論が行われた。 |
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近畿大学生物理工学部教授の尾崎嘉彦先生に 「微生物酵素を利用した果実類の剝皮技術と応用」と題して講演をいただいた。 温和な条件で綺麗に剝皮できる酵素の素晴らしさにあたらめて納得した。ただ適用果実に制限があるのは止むを得ないかもしれない。 |
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国立研究開発法人農研機構食品研究部門の 山本和貴先生に中高圧処理技術による食品加工技術を紹介していただいた。 非加熱ジャムからスタートしたこの技術。非常に付加価値の高い製品が得られるが、装置が1億円以上と言われると二の足を踏む。 技術の評価に議論が沸騰した。 |
今回は最近話題が多い、食物アレルギーを取り上げ、講演会を開催しました。 会員35名が参加しました。 |
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国立医薬品食品衛生研究所の穐山浩部長から、食物アレルギー発症の仕組みや、発症の環境因子、アナフィラキシーの発症メカニズム、交差反応(アレルギー類似物質の反応)、アレルゲンの検知法や具体的な食品を用いた事例など、幅広い最新情報をいただきました。 質疑も活発に行われ、充実した内容でした。 |
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認定NPO法人アトピッ子地球の子ネットワークの赤城智美代表からアレルギー患者の実態を報告していただいた。 自分自身も、そして子供もアレルギー患者で、その生々しい症状について説明があり、アレルギー患者のための表示方法等についての要望があった。 アレルギー患者の想像以上の厳しい発症を防ぐため、細かい配慮が必要なことを確認した。 |
今回の技術講座では、食品の「おいしさ」の構成要素である嗜好成分として、「色」と「香り」をテーマに開催した。 会員36名が参加し、熱心な聴講と質疑応答が行われた |
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前半は、色彩の概念、心理効果、栄養バランス、加工食品の色調変化、機能性成分等の「色」に関する内容を、山梨短期大学・食物栄養科の中川裕子先生からお話をいただいた。 |
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後半は、香りの表現、食品香気の特徴、香気生成に重要な化合物、香気分析の概要・事例・課題等の「香り」に関する内容を、山梨大学・教育学部教授の時友裕紀子先生からお話をいただいた。 |
総会終了後、挨拶する辻政雄新会長(左)と 今期で退任した遠藤好司前会長(中) ならびに司会進行を務めた長谷川常任幹事(右) |
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講演する櫻井孝先生 (国立長寿医療研究センター もの忘れセンター長) 学者らしい理路整然とした講演は、 分かりやすく好評であった。 |
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特別 講演で「認知症予防における食事の役割について」と題して講演いただいた櫻井孝先生と講演会場。 講演が早めに終了し、30分近い熱心な質疑応答が行われた。(肥満体系の方が認知症になりにくいとのこと) 参加者 40名 |
今回は、山梨県工業技術センターと共催で開催した。 ロイド・レジスター・ジャパン(株)の今城敏先生に厚生労働省が「義務化」を進めるHACCP(ハサップ)への取り組みのポイントや考え方等について講演いただいた。 HACCPは資格や認証制度ではないこと、特別な設備投資は基本的には不要であることなど、わかりやすく説明いただいた。 |
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小津産業(株)の吉川征道先生に、昨年食品添加物として認可された過酢酸製剤を利用した衛生管理について講演いただいた。 過酢酸製剤が食品の表面殺菌や食品への添加(一部のみ)が可能になったこと、先行して認可されている欧米での使用事例や塩素系殺菌剤との違いなどについて説明いただいた。 |
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54名の参加者があり、 |
シンポジウム会場 (山梨学院大学内 サザンタワー) |
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シンポジウム会場風景 開催報告のように山梨大学、山梨学院大学、山梨県工業技術センターから地域におけるホットな話題3題をテーマに熱心に討論が行われた。 |
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ポスター会場で熱心な議論 若い学生を中心とした発表ポスターの前では、発表者が熱弁を奮い活気あるポスター発表であった。 |
今回は、山梨県工業技術センターと共催し、「機能性表示食品」をテーマに実施した。 「機能性表示食品」制度の概要とこれまでの申請状況、及び施行から1年半を経過して見えてきた課題について、(一財)日本食品分析センター 業務推進課長の吉原路子氏からお話いただいた。 |
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また、(株)はくばく 市場戦略本部開発部 副部長の小林敏樹氏からは、実際の機能性表示食品の開発について、開発過程から届出の準備、及び届出後受理までの消費者庁とのやりとりなどわかりやすくご紹介いただいた。 |
「食品産業の変革にむけて」と題して、山梨県副知事の新井ゆたか氏から、人口動態や地方創生の動きに基づく食品産業の戦略について、統計データや事例を用いてわかりやすく解説していただいた。 | |
県内外から会員45名が参加し熱心に聴講した。 講演終了後には、活発な質疑応答や白熱した意見交換が行われた。 |
次亜塩素酸の殺菌、除菌の原理とその使用法を実践的な立場から分かりやすく解説していただいた三重大学教授福崎智司先生 | |
人の腸管内細菌のバランスから体調の維持や病気の快癒が可能であり、それを排泄物ミクロフローラから解決するというユニークの考えを提案する慶應義塾大学特任准教授の福田真嗣先生 | |
45名の会員が参加し、熱心に聴講した。 |
しょうゆ醸造の基礎と題して(株)テンヨ武田 製品本部の勝俣 賢氏からしょうゆ醸造の基礎とその種類や最近の品質保持技術について紹介していただいた。また、 実際にしょうゆの利味を行い、工程におけるしょうゆの味の差を体験した。 | |
みりんとその周辺の調味料と題して株式会社サン.フーズ の常務取締役の田村幸貴氏(左)から講演いただいた。当社は発酵調 味料の製造販売他みりんの輸入販売等幅広い活動をしていることが紹介され、タイやベトナムの海外関連会社、国内の関連清酒会社の状況が紹介された。 | |
44名の参加者は熱心に聞き入り、討論も行われた。 |
「機能性農産物開発と新たな機能性表示」と題して講演する 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品機能研究領域 領域長 山本(前田)万里氏 食品機能性研究の国の取り組みと4月から新たに制度化される機能性表示制度のポイントについて解説紹介いただいた。 |
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「HACCPにおける国の方針と中小企業の取り組み」と題して講演する 公立大学法人 大阪府立大学 食品安全科学センター客員教授 日佐和夫氏 諸外国の食品安全の取り組みと日本の考え方の違い、実際に効果的に食品の安全を確保するためのポイント、形式にとらわれず、実質的な安全性を確立することが重要だと強調した。 |
「キノコの基礎知識と活用法」と題して講演する (株)アイ・ビー・アイ 専務取締役 中村友幸氏 キノコの種類別特性や栽培法、キノコの機能性に関する先端的な研究まで幅広く解説いただいた。 (参加者30名) |
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「果実の特性とその利用」と題して講演する テクノ・サイエンスローカル事務所代表 小宮山美弘氏 国内、世界の果実動向を解説すると共に加工時における課題とその解決法について解説。 さらに商品開発手法から最新の果実の加工技術について紹介した。 |
午前10時~ (株)デイリーフーズコーポレーション視察研修 長野県坂城町に位置する長野工場、一際目立つソーラーパネル を有した工場。リンゴを中心とした果実からの果汁やジャム等の 一大生産工場。 高松副会長が熱く語る苦労話や自社技術に聞き入る 26名の参加研究会員。 |
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高波商品開発研究所室長にも感謝。 | |
同日午後 栗ようかんの老舗製造元の同県小布施町の(株)桜井甘精堂工場 を視察。 レトリックな本店とは異なり、近代的な工場での生産工程 を視察。質問が乱れ飛んだ。工場前にて全員でパチリ。 |
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同日午後2時30分~ 同県須坂市に位置するJA長野が運営する (一社)長野県農村工業研究所。 西澤所長と竹内部長に研究所を 紹介していただき、長野県の農家のための商品開発への強いい意欲 とその成果を伺った。 |
大阪大学名誉教授で畿央大学健康科学部の山本隆教授に「人はなぜ美味しいものを好むのか、その脳の働き」と題して講演いただきました。美味しさは脳の働きによって大きく異なること等多面的に美味しさを科学することができました。例えば「猫は甘味、パンダは旨みを知らないということやネズミに別腹がある等普段知ることができないな内容を学ぶことが出来た」という会員の声もありました | |
講演終了後の質疑風景(参加者40名) |
大和製罐(株)総合研究所長の加藤寛之先生から異臭の種類や発生 の機構やその嗅ぎ分け方の講義を受けた。(この日は歴史的な大雪後の残雪の影響の為、急遽県工業技術センターから地場産業センターに変更したが50人近い会員が参加) | |
匂いの識別実践にトライする参加者。 | |
農水省食品総合研究所の杉山純一先生からまったく新しい米からのゲル状食品の開発を聞く。 分かりやすく新製品の開発事例を示していただいた。 |
小麦~その加工と利用~について講演する遠藤好司氏(山梨県食品技術研究会参与 元(株)はくばく 専務取締役) | |
産・学あれこれ~乳・乳製品を事例としてをテーマに講演する谷本守正先生(山梨大学生命環境学部地域食物科学科 教授) | |
2人の講演を熱心に聴き入る会員の皆様。 |
講演会にて挨拶をする小宮山会長。 参加者90名。 写真は、県工技センター・長沼さん提供。 |
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宮城県産業技術総合センター池戸重信先生による講演これからの食品表示~新制度における適正表示とは~ |
研究会設立25周年記念講演会風景 一般の市民にも案内し、120名を超える聴講者 甲府市内のロイヤルガーデンホテルにて |
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記念講演はマスコミで売れっ子の東京農業大学名誉教授小泉武夫先生を迎えて、発酵食品を中心に未来の食品工業について語っていただいた。 | |
これまで研究会の運営に尽力いただいた方々に感謝状を贈呈した。 (左から村松俊輔元副会長、志田万里子元会長、小宮山現会長、兎束保之元会長、いずれも現在研究会現顧問) |
2008年に初めて実施した研究会海外技術研修事業(9/27~10/2)。ベトナム世界遺産の一つであるハロン湾クルージングの洋上において撮影 (9月28日) 参加者は小宮山団長、遠藤副団長以下12名。 |
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ベトナム・ハノイ市に位置するベトナム国立食品工業研究所で開催した研究会と研究所幹部とのワークショップ会場において、小宮山研究会長からマイン研究所長へ記念品の贈呈(9月29日) |
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ベトナム国立食品研究所において開催したワークショップでの自己紹介風景 (当日は小宮山会長、遠藤副会長、元山梨県工業技術センター客員研究員の深澤先生の3人が講演した) |
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同じハノイ市内にあるInstitute of Biotechnology
,Vietnum 前にて視察後の記念撮影(10月1日) |